冬の準備期で差がつくマラソン力|旭川ランナーの「オフシーズン」完全ガイド
- パーソナルトレーナー澤田和崇
- 2019年10月3日
- 読了時間: 3分
更新日:10月6日
冬の過ごし方が来季の走りを変える
北海道の冬は屋外走が難しく、運動量が落ちがち。けれど、この「準備期」の質こそが春以降の記録と故障率を左右します。サワダプライベートジムでは、延べ3万回以上の指導経験から、雪季は“体づくり”を加速できる最良の時期と考え、個々の体力段階に合わせたメニュー設計を行っています。
準備期は2段階で考える
一般的準備期:筋力・可動性・心肺の「土台」を整える
特異的準備期:ラン動作に近づけ、フォームと持久・スピードを再現
一般的準備期|まずは土台を固める
目的:
使いすぎ部位を休ませ、使えていない筋を呼び起こす
関節可動域を広げ、動きの効率と代謝を上げる
低〜中強度で心肺のベースを養う
メニュー例(週2–3/各30–45分・RPE3–5)
可動性:胸椎回旋・股関節外旋ストレッチ 30–45秒×各2
体幹安定:デッドバグ/プランク 20–40秒×2–3
下肢筋力:ヒップヒンジ/スプリットスクワット 8–12回×2–3
有酸素:バイクorウォーク 20–30分(鼻呼吸~会話可能ペース)
特異的準備期|走りに寄せていく
目的:
フォーム再学習(骨盤の前傾・上下動抑制・接地の安定)
乳酸閾値付近の持久、インターバルでの神経‐筋再活性
メニュー例(週2–4/RPE4–7)
ドリル:ハイニー/スキップ/ショートストライド 10–15分
ペース走:LT−10~+10%で15–30分
インターバル:400–800m×4–6(完全回復寄り)
力トレ:カーフレイズ/ヒップスラスト/ハム種目 8–10回×2–3
補助:着地3点(母趾球・小趾球・踵)の意識づけ
RPEの目安:会話可=4–5/短文のみ=6–7。疲労が強い日は1段階下げるのが継続のコツ。
故障予防|冬に整えたい3ポイント
股関節>膝>足首の連動:股関節伸展が出ない走りは上下動・足関節過負荷の原因
3筋バランス:大腿四頭筋/臀筋/ハムの柔軟・出力を均す(ハムは内外旋位で伸ばす)
接地の安定:足部アーチと母趾機能の再学習(ルームワークでも可)
2週間のサンプルプラン(屋内中心・雪季用)
Week1
Day1:モビリティ+体幹+バイク30分(RPE4)
Day3:ヒンジ系筋力+ウォーク30分(RPE3–4)
Day6:ドリル+トレッドミル20分(RPE5)
Week2
Day1:スプリットスクワット+カーフ+バイク25分(RPE4–5)
Day3:ドリル+テンポ走15–20分(RPE6)
Day6:全身ストレッチ+コア(軽め・回復)
パーソナルトレーニングは、評価→フォーム→負荷・回数・休息を最適化。痛みやしびれが出たら即中止し、原因部位ではなく動作の前提(可動性・安定)から見直します。まずは現在地の評価から。既往歴や体力に応じて安全第一で設計し
よくある質問
Q. 雪で走れない日は?
A. バイク・トレミ・階段・ウォークで時間当たりのストレスを一定化。週トータルのRPE負荷を管理します。
Q. 体重が増えがちです。
A. 筋量維持のためタンパク質1.2–1.6g/kgを目安に。夕方の軽い有酸素(RPE4)も有効。Q. 膝が不安です。
A. まず股関節・足関節の可動を優先し、膝は“通り道”。フォームとシューズを同時に見直します。
関連リンク
少人数制グループ「脚らく」:股関節・体幹・ストレッチの基礎を習慣化
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