頑張りすぎに気を付けましょう!オーバートレーニングの症状と予防法を専門家が解説
- パーソナルトレーナー澤田和崇
- 2019年11月8日
- 読了時間: 4分
更新日:7月3日
「オーバートレーニング」とは?
健康的な身体づくりのために知っておきたい“頑張りすぎ”のリスク。
こんにちは。旭川でパーソナルトレーニングを提供しているサワダプライベートジムの澤田です。今回のテーマは「オーバートレーニング」。トレーニングに真面目に取り組む方ほど、注意が必要な現象です。
■ オーバートレーニングとは?
運動によって身体に適度な負荷をかけ、休息と栄養を取りながら少しずつ成長していく――それが本来の健康的なトレーニングのサイクルです。
しかし、トレーニングの量や強度が過剰で、休養や栄養が不足している状態が続くと、むしろ体調を崩したり、ケガをしやすくなったりすることがあります。
このような状態が長期化し、パフォーマンスの回復が困難になるケースを「オーバートレーニング症候群」と呼びます。
■ “ちょうどよい疲労”との違い|オーバーリーチとは?
オーバートレーニングと似た言葉に「オーバーリーチ」があります。
機能的オーバーリーチ(FOR):
一時的にパフォーマンスが落ちるが、休息によってより強くなる状態。アスリートが意図的に取り入れることもあります。
非機能的オーバーリーチ:
休養が足りないまま過度なトレーニングが続き、疲労が抜けなくなる段階。ここからさらに進行すると、「オーバートレーニング症候群」に至ります。
■ 長引くとこんな症状が
オーバートレーニングが進行すると、次のような症状が現れることがあります:
パフォーマンスの著しい低下
睡眠の質の悪化
気分の落ち込み
やる気の低下
慢性的な疲労感
ホルモンバランスの乱れ
気温が高すぎたり低すぎたり、疲労やストレスが溜まりやすい時期は、とくに注意が必要です。

■ 2タイプのオーバートレーニング症候群
オーバートレーニング症候群には、次の2タイプがあります:
交感神経系型:
興奮・緊張・イライラ・心拍数上昇などが続くタイプ
副交感神経系型:
倦怠感・やる気の低下・過眠・低血圧などが見られるタイプ
どちらも、自律神経の乱れが長期化することで、回復に数週間〜数ヶ月かかることもあります。
■ 私が大切にしている「ちょうどいい運動」
オーバートレーニングのリスクは、運動経験や体質、生活習慣によっても異なります。だからこそ、「一人ひとりに合った適切な運動プラン」が大切です。ですから私は、お客様の体調・日々の疲労度などをふまえ、ひとりひとりに合わせた効果的なトレーニングを常に追求しています。
■ 疲れの正体とは? 睡眠・神経・身体のバランスから見る疲労の本質
● 運動以外の疲労が抜けない原因
ここでおさえておくべきポイントがあります。それは「疲れが抜けない」と感じるとき、その原因は単なる運動のしすぎだけではないということです。身体と脳を回復させるための基本である「睡眠不足」や、神経のバランスが乱れている可能性も大いにあります。
● 疲労の原因は大きく分けて、以下の2つに分類されます。
・ 自律神経の乱れ
私たちが無意識に行っている呼吸や脈拍をコントロールしているのが自律神経です。交感神経(活動)と副交感神経(休息)のバランスが取れていれば、自然なリズムで日中は活発に、夜はしっかり休めるはずです。
しかしこのバランスが崩れると、呼吸が浅くなったり、脈が乱れたりして、体調不良や疲労感として現れます。
・ 中枢神経の不調
身体を動かす指令を出すのが中枢神経です。姿勢の崩れや筋バランスの乱れがあると、指令通りに身体が動かず「だるさ」や「動きにくさ」として疲労感につながります。
● 疲れにくい身体をつくるために
疲労を溜めないためには、単に運動量を減らすのではなく、
睡眠の質を整える
自律神経のリズムを取り戻す(ストレスケアや呼吸)
中枢神経がスムーズに働くよう、姿勢や身体の歪みを改善する
といった多面的なアプローチが効果的です。
■ まとめ
オーバートレーニングを避ける上でも、こうした神経系のコンディションにも目を向けることが、実はとても大切です。適切な運動は、健康や人生を豊かにするための素晴らしい手段です。これからも“快適に動ける身体づくり”を続けていきましょう。

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